徒然読書日記「あやし うらめし あな かなし 浅田次郎著」

あやしうらめしあなかなし

不思議系話の短編読み物です。
全7話で、そのうち2話は、奥多摩霊山の頂に建つ神社の神官の宿坊みたいなところで叔母が語ってくれる大正時代初期の不思議体験。
そういえば、神社って厄払いとかやっているので当然っちゃー当然だろうけど、狐憑きとかそういったもんのお祓いもやっていたとう話が普段あまり話に出ない神社なだけに新鮮でしたわ。
唯一、験力がある曾祖父がそういったお祓いをやっていたみたいだけど。
他の3話は、戦時中の兵隊さんの話。
フィリピンなど南方の国での戦闘の話で、中でも遠別離は、フィリピンで戦死した小隊の兵隊さんたちの霊が現在は日本に戻って来ていて、最後までその方々が霊だとは気づかずに読んでいた次第。
あまりにも悲しい話過ぎて、外で読んでいたんだけど、涙が止まらなかったという...。
残りの2話は男女の仲で起こった不思議話で、これは昭和なので現代版みたいなもんじゃね。
やっぱり浅田次郎の小説って、戦時中の話とか戦後の話がほんとに心にグっとくると思うわぁ。
登場人物たちの話し言葉といい、時代背景といい、まるで見てきたかのごとくとても鮮明に描かれていて、毎度タイムスリップしたような感覚に見舞われるような気がしまする。
戦時中の戦地に駆り出される男たちと待つ女たちの悲しさとか、ほんと骨身に染みて泣きそうになってしまうのでありました。
この本は、怪談的部類に入りそうだけど、どちらかというと怖いというよりは不思議な出来事的イメージがあるから、夜に一人で読んでも大丈夫だと思いまするーー。
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